アラサーで初恋したっていいじゃない!『初めて恋をした日に読む話』の主人公“春美順子”から学ぶ、人生が何度でもきらめく秘訣

アラサーで初恋したっていいじゃない!『初めて恋をした日に読む話』の主人公“春美順子”から学ぶ、人生が何度でもきらめく秘訣
     

大学卒業以降職を転々としたが、幼い頃から三度のメシより本が好きなことを思い出し、自分には物書きしかないと一念発起。
現在はフリーライターとしてひた走る。
漫画は少女漫画を中心にオールジャンル読むが、闇が深いものとミステリー要素があるものが考察しがいがあって好き。

   

持田あきが『クッキー』で連載中の漫画『初めて恋をした日に読む話』。

主人公の“春美順子“は31歳独身で、恋人もなく、塾講師の仕事をなんとなくやって、実家のベランダで一人酒する毎日。
しかし、地元でも馬鹿にされるような高校に通う、不良男子・“由利匡平”との出会いが順子を変え、諦めていた人生が見違えるように充実するようになります。

20代後半頃から、女性は恋や仕事に対して「今のままでいいのか?」と悩み始める方も多いのではないでしょうか?
マンネリ化し始めた人生を新鮮に輝かせる秘訣を、順子の生き方から考察してみます!

春見順子は化石系女子!?

引用元:Comee.net

春美順子は、中高生時代は常に勉強でトップ、間違ったことに対しては教師であっても向かっていくほどのカッコいい女の子でした。
しかし、31歳になった現在、彼氏には、順子が「特に好きでもないけど、結婚できるなら孤独死よりはましかな」と思って付き合っていたことを悟られて振られ、友人からは「31歳にもなって恋愛にも仕事にもポリシーがなく、周りに流されていて、自発性というものがまったくない」と怒られる始末。

高校生までとは打って変わって、趣味も情熱もなく、多分に迷走した日々を過ごしていました。

みなさんの中にも順子と同じように、「このままでいいのかな」と感じながら何となく日々を過ごしてしまっている方は結構多いのではないでしょうか?

順子がそんな人生を過ごすようになってしまった原因は、母親との確執が大きいです。
順子の学生時代は、母親の顔色を気にして勉強漬けで恋愛なんてもっての他という環境でした。
さらに母親から希望されていた東大受験に失敗して責められ、そのショックでパッとしない大学4年間を過ごし、就職先もパッとせず、31歳になった今でも受験や就職の失敗をネチネチと責められてしまっています。

以前、外ではきちんとしているが家ではぐーたらしている女性のことを「干物女」というのが流行っていましたが、順子は家でも外でも自発性がなく、自身も目標もなく、恋愛に興味もないという「干物女」の上を行く、化石のような女子ではないでしょうか。

しかし、そんな順子が、地元でも馬鹿校と呼ばれる高校の生徒である匡平を東大に入れることになった時から事態は急変します。
それは傍目に見ていても漫画が急に色づいたような、まさに「世界が変わるという」表現がぴったりの変化です。

諦めていた順子の人生がまた輝きだしたのは、なんといっても順子自身がとっても魅力的だったからでしょう。

そんな順子の魅力をいよいよご紹介していきます!

魅力①不良高校生相手でも一人の人間として向き合う

この漫画の中では、不良高校生に対する周囲の反応は結構シビアです。
匡平は父親からさえ「放って置いたら世間の害にしかならない、なんの社会価値もないゴミだ」と言われてしまう始末です。

しかし、順子は自分から塾に来た匡平に、なぜ東大に行こうと思ったのかちゃんと聞いたり、匡平でも東大に入れる可能性がある勉強方法を探したり、匡平の良いところを見つけたりと、一人の人間として向き合っていて、人としてとても魅力的です。

順子の名言をご紹介します!

「あのね、私は、この子のこと信じてんの! 勉強なんてね、誰でもやりゃできんのよ。ただ自分からやる気になれる人間が少ないの。この子はそれが出来るのよ」

引用:持田あき/集英社『初めて恋をした日に読む話』1巻第3話

匡平が順子に心を開いたのも、順子の真剣に自分と接しようとしている姿が響いたのではないでしょうか。

魅力②言葉に説得力がある

自分に自信がない、自発性がないと考え、さらに過去を後悔してばかりの順子ですが、匡平や匡平の友達に対しての言葉からは非常に説得力が感じられます。

それは、自分の考えをきちんと自分の言葉で伝えているからではないでしょうか。

順子の言葉からは、常識や他人の目を気にした発言が一切ないように思われます。

一般的に、「常識的には~」と注意するのは簡単ですが、それは表面的な言葉でしかなく、注意する相手を画一的に見て、本当に理解しようとはせずに思考を停止させての言葉ではないでしょうか。

親から常識や世間の目を気にした発言をずっと聞かされ続けた順子だからできる発言です。

魅力③コンプレックスの分だけ人のことを考えられる

順子は自分の学生時代に対して、ずっと後悔してきました。
親の言うことばかり聞いて何も考えずに東大に行こうと思って自分で進路を決めなかったことや、恋愛も含めて勉強以外で楽しい学校生活を送ってこなかったことを後悔してきたのです。

しかし、31歳になった今、それは匡平に対する思いやりという形で表れます。

匡平の父親が匡平を「社会のゴミだ」と言ったシーンでの順子のセリフをご紹介します。

「逃げなさい! こんなね……人にゴミとか言う人間の言うことなんて聞かなくていいわよ。キツイもんはキツイって正直に言わないとね、大人になってパンクの仕方すらわかんなくなっちゃうんだよ。今のうち、ちゃんと反抗して、めいっぱい大人に怒られなさい。好きなだけ暴れなさい。私みたいなつまんない大人に絶対なるなー!!

引用:持田あき/集英社『初めて恋をした日に読む話』1巻第1話

自分の後悔から相手に教えを諭すというやり方は、下手をすると押しつけがましくなったり、自己中心的になったりしがちですが、そうはならないのは、順子は順子で高校生の匡平のことをきちんと尊敬しているからでしょう。
親に向かって真っすぐに反抗し、きちんと自分の意志で頑張ることが出来る匡平は、学生時代の順子のあこがれが全部詰まった存在なのです。

順子の後悔している高校時代にも意味があり、今につながっていると思えます。
明るい過去ではないですが、きちんと過去を糧にして、さらに高校生の時の気持ちを忘れずに大人になっている順子はカッコいいです。

まとめ

今回は『初めて恋をした日に読む話』の順子の魅力についてまとめてみました。

31歳にもなれば、過去も、引きずることも、いろいろとあるでしょう。
順子のように「あの時の自分を抱きしめに行きたい」と思う方もいるかもしれません。

しかし、成長していないように思っても、自分が思っている以上に自分は大人になっているのかもしれません。
順子のように日常的に高校生と接することができないと気付きにくいものなのでしょう。

この漫画を読むと、順子のように人生はいつからだって充実し始めるものだと元気をもらえます!
マンネリ化した日常を過ごして「今のままでいいのかな」と思っている方にとてもおすすめの作品です!

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