繊細に少女たちの恋を描く志村貴子作品に迫る! オススメの4作品を紹介!

繊細に少女たちの恋を描く志村貴子作品に迫る! オススメの4作品を紹介!
     

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新年度を迎えて桜の咲き乱れる中、新しい職場や学校に飛び込んでいくという方も多い時期になりました。
色々な挑戦や出会いの予感にドキドキしている方も多いのではないでしょうか?

その中には一生ものの出会いや経験もきっと多いと思います。

今回はそんな出会いや恋を描く漫画の中でも、ジェンダーの壁を超えて繊細に少女たちの等身大の思いを描く志村貴子作品について紹介していきます。

繊細な志村貴子作品たち!

『青い花』

 

 

「もし私の好きな人が女の子だったらどうする?」鎌倉のお嬢様学校&進学女子高を舞台に紡がれる、胸キュン””ガール・ミーツ・ガール””ストーリー。

(C)志村 貴子/太田出版
引用元:Comee.net

長身の文学少女である“万城目ふみ”と、小柄で幼馴染の“奥寺あきら”の女性同士の恋愛を描いた作品で、2009年にテレビアニメが放送されました。

思春期では友人との結びつきが非常に強いことが多々ありますが、その友情が愛情になってしまったら……?

相手のことをとても大切に思うからこそ、なかなか自分の思いを打ち明けられない。
また恋愛関係に発展して付き合うことができたとしても、それは一時の気の迷いで振られてしまうかもしれないと考えてしまったり。
これが男女間の恋愛であれば微笑ましいものでしょうが、女性同士だからこそ世間や周囲の目も気になってしまいます。

そんな彼女たちの心の機微や、思春期特有の感性を鮮やかに描き抜いた作品です。

放浪息子

アニメ化!女の子になりたい男の子と男の子になりたい女の子、思春期物語。
女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子。フクザツで繊細な、思春期物語。女の子のかわいい服を着たいという気持ちが抑えきれない内気な男の子・二鳥修一は、転校先の小学校で、背が高くカッコイイ女の子・高槻よしのと出会う。彼女もまた、「男の子になりたい」思いを胸に秘めた女の子だった。フクザツで壊れやすい心を抱えて思い悩む現代の少年少女たちを、優しく透明に描き出す、思春期学園ラブストーリー!

(C)TAKAKO SHIMURA 2003 PUBLISHED BY ENTERBRAIN,INC.
 引用元:Comee.net

『女の子になりたい男の子』“二鳥修一”と『男の子になりたい女の子“高槻よしの”の成長を描いた作品で、こちらも2011年にアニメ化されました。

体と心の性の不一致というジェンダーの悩みを抱える2人の小学生から高校卒業までの体の成長と心の変化を描いています。
この時期は体の変化が最も大きい頃であり、男の子であれば声が低くなったり体毛が生えてきたり、女の子は胸が膨らんできたり……
そういった肉体的変化もまた、修一やよしのの葛藤を深くしていきます。

ジェンダー以外でも恋愛や進路の悩みを抱えながら成長していく彼らを応援してあげたくなるような作品です。

娘の家出

再婚した母。離婚して以来、「彼氏」と暮らす父。そんな家族に囲まれて生活する高校生のまゆこはいま思春期の真っ只中。まゆこの「家出」から始まった、さまざまな人生が交差する心に染むランナウェイ・ストーリー。

(C)志村貴子/集英社
引用元:Comee.net

オムニバス形式の短編集となっています。

本作では様々人間模様が描かれており、群像劇としても魅力的!
他の話で登場したキャラクターを掘り下げることで、また別の魅力や秘められた思いを抱えていることがわかります。

特に注目してほしいのは1話の構成であり、なぜ主人公の“まゆこ“が一緒に暮らす母親の家を飛び出し、離婚した父親の家に向かったのか?
その理由を明かすオチが衝撃的であり、非常に引き込まれるものになっています。

もちろん志村貴子作品らしく様々な恋の悩みやジェンダーの壁をみずみずしく描いています。
特にオムニバス形式ということで年齢や性別、学生と社会人などの枠組みにとらわれない、様々な形のジェンダーの壁を描いています。

淡島百景

恋とも友情とも、
憧れとも執着とも、
嫉妬とも恐れとも、
言葉にできない、大切なきもち。

舞台に立つことを夢みて歌劇学校に通う少女たちの心を、鮮やかに切り取った青春群像シリーズ。

淡島(あわじま)歌劇学校合宿所――通称“寄宿舎”には、
舞台に立つことを夢みる少女たちが全国から集まってくる。
ミュージカルスターに憧れて入学した若菜。
親友の思いを背負って学び続ける寮長の絹枝。
周囲の視線を集める美しき特待生の絵美。
かけがえのない季節をともに生きる少女たちの青春グラフィティ。

(C)志村 貴子/太田出版
引用元:Comee.net

こちらもオムニバス形式で主人公が毎回変わる作品ですが、こちらも1作目に紹介した『青い花』に登場したキャラクターも登場しています。
淡島歌劇学校の合宿所を舞台にした作品で、華やかな舞台で活躍することを目指す少女たちの嫉妬や憧れなどを描いています。

大人になった登場人物の過去を描くことにより、学生時代の後悔を抱えながらも生きる姿や、夢を追う若者たちを応援する姿を通して、淡島歌劇学校の生徒たちに受け継がれる思いも表現しています。

先に紹介した3作はすでに完結していますが、本作は好評連載中のためこれからどのような物語が展開していくのか、目が離せない作品です。

まとめ

いかがでしたか?

志村貴子が描く作品はジェンダーなどの壁に苦悩する恋愛模様が注目を集めることも多いですが、その真骨頂は思春期特有の繊細な思いを拾い上げて鮮やかに描き出すことにあります。
時には生々しい性の描写などもありますが、それが決していやらしくなく、真摯に恋愛や心の機微に向き合った結果の描写です。

ジェンダーを扱った作品を多く発表し続けており、現代日本でもとても重要なことを表現し続けている作家です。
ぜひお手にとってみてください。

 

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