推理漫画は数多く存在しますが、一般的な推理漫画は殺人事件が起きて、主人公がその事件のトリックと犯人を暴くものが主流だと思います。
今回は原作:城平京、作画:水野英多による一風変わった推理漫画『スパイラル ~推理の絆~』を紹介します!
本作は「事件発生」→「トリックと犯人を暴く」というタイプの作品ではなく、論理と推理で相手を打ち負かす推理バトルに焦点を当てた作品。
頭脳戦が好きな方にオススメです!
あらすじ
推理せよ、真実のために。推理せよ、大切な人を守るために。推理せよ、兄を越えるために!! ブレード・チルドレンをめぐるミステリーアドベンチャー!!
(C)Kyo Shirodaira/SQUARE ENIX┴(C)Eita Mizuno/SQUARE ENIX
引用元:Comee.net
主人公”鳴海歩”は、高い知能と才能を持ちながら、それを持て余すように平凡とした高校生活を送っています。
かつては天才ピアニストでしたが、何をやっても自分より兄の方が優れた才能を持っているという劣等感から、ピアノを辞めて何事にも本気で打ち込まない性格になりました。
歩の兄は、ある日行方をくらまします。失踪直前に歩に電話をかけてきて、「ブレード・チルドレンの謎を追う」という台詞だけ残し、家族や知人の前から姿を消してしまいました。
ブレード・チルドレンとは一体何のことか歩には分からないのですが、兄の失踪後、ブレード・チルドレンと名乗る人たちが歩の前に現れるようになり、なぜか命を狙われるようになります。
ブレード・チルドレンと兄が裏で共謀していると知った歩は、兄の真意を確かめるために、命がけの推理バトルに身を投じていきます。
命がけのゲームに巻き込まれる主人公
ブレード・チルドレンは歩の命を狙っていますが、不意打ちや力業で殺そうとはしません。
必ず歩にも勝ち筋を与えるやり方で、推理力を試すような命がけのゲームを行ってきます。
ゲームの例を挙げると、52枚のトランプの中から相手が好きなカードを1枚抜き、どのカードを選んだかを推理するカード当てなどがあります。
歩は4回だけイエスかノーで答えられる質問をすることができ、それを基に相手のカードを推理します。不正解だった場合は死んでしまう命がけのゲームです。
こんな遠回りなやり方で歩を殺そうとすることにはきちんとした意味があり、それがブレード・チルドレン全体の謎にも繋がる重大な伏線ともなっています。
高度な頭脳戦が面白い!
この命がけのゲームによる高度な頭脳戦が本作の魅力。
たとえば先ほどのカード当てですが、52枚のトランプの中からどのカードを選んだかを推理するために4回までイエス・ノーで回答できる質問をすることができます。しかしたった4回の質問で1枚のカードを当てることは非常に難しいです。
「マークはハートかダイヤのどちらかか?」というように、マークや数字の大小を半分に絞る質問では、4回質問しても最終的に候補が3、4枚残ってしまい、1枚に絞ることができません。
どんな質問を相手にするかが大事であり、また相手の心理や行動を推理する力が試されます。
その上、このゲームで歩は相手の挑発に乗って、たった1回しか質問しないという縛りを自らに設けてしまいます。歩の兄が同じゲームを受けたとき、1度の質問だけでカードを当てたと知ったために、歩のプライドを刺激してしまったのです。
通常ならこれほど不利な状況でカードを当てるのは至難の業。
読者には予想もつかない歩の論理と推理力で相手を打ち負かす展開がとても面白いのです!
物語終盤は方向性が変わる
物語中盤までは推理バトルがメインですが、終盤はブレード・チルドレンの謎や歩の兄についてなど、様々な伏線を回収していく展開が主となっていきます。
白熱した頭脳戦は描かれなくなり物語の方向性が少し変わりますが、キャラや世界観を細かく作り込んでいるため、序盤から仕込まれていた多くの謎が明かされていくのはワクワクします。
ラストは衝撃的などんでん返しが用意されており、お話が良くできている作品です。悲痛な展開もいくつかありますが、バッドエンドでは終わらないので人を選ぶ作品ではないと思います。
まとめ
探偵ものより頭脳戦が好きな方にオススメの作品です!
外伝作品に『スパイラル・アライヴ』という漫画もありますので、是非ご一緒にいかがでしょうか?
本作のキャラクターも多く登場しますので、本作を好きになった方には一緒に楽しめると思いますよ。
スパイラル~推理の絆~を全話読むには
スパイラル~推理の絆~はU-NEXTで全て読むことができます!
まだ読んだことがない方や、もう一度読み直したい方におすすめです^^
ちなみに今なら31日間無料でアニメも見放題!U-NEXTは人気アニメも含めて、見放題動画が9万本配信されていますよ
また漫画やラノベも35万冊以上のラインアップです!