春が去り、梅雨の長雨が到来する時期である5月25日に眉月じゅん原作の『恋は雨上がりのように』の実写映画が公開されます。
本作はアニメ版も放送されていたため、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
今回は映画版より一足早くアニメ版と漫画版の違いに着目しながら、その魅力について考えていきたいと思います
本作のあらすじと見どころ紹介!
橘あきら。17歳。高校2年生。
感情表現が少ないクールな彼女が、胸に秘めし恋。
その相手はバイト先のファミレス店長。
ちょっと寝ぐせがついてて、
たまにチャックが開いてて、
後頭部には10円ハゲのある
そんな冴えないおじさん。
海辺の街を舞台に
青春の交差点で立ち止まったままの彼女と
人生の折り返し地点にさしかかった彼が織りなす
小さな恋のものがたり。
(C)眉月じゅん/小学館
引用元:Comee.net
歳の差が大きい恋愛物語
本作は陸上部で活躍していた17歳の女子高生“橘あきら”と、45歳バツイチ子持ちでファミレスの店長である“近藤正己”の23歳もの差がある恋愛作品です。
17歳の女子高生と45歳のおじさんの恋愛となると少しばかり眉をひそめてしまう方も多いかもしれません。
その倫理の問題や周囲の目を気にするのは近藤も同じです。
あきらは比較的早い段階で告白し、積極的に行動するのですが、何かと理由をつけてやんわりとその猛アタックをかわしています。
覚えがある方もいると思いますが、思春期の恋というのは思い立ったら一直線でその人のことしか目に入らないこともあるものです。
しかし45歳になる近藤にはその真っ直ぐな思いは、却って逆効果になってしまうこともしばしばあり、あきらは日々ヤキモキしています。
夢と恋愛の対比
本作は単なる恋愛物語ではありません。
あきらはもともと陸上の短距離走で活躍する有名な選手だったのですが、アキレス腱に大怪我を負い競技を続けることが難しくなってしまいます。
また近藤はかつて小説家を目指す文学青年だったのですが、その夢を叶えることもできず、今では何も変わらない平凡な日常を過ごしています。
『45歳、夢も希望も何もない』というアニメの映像ソフトの宣伝の際にも使われている、本作を象徴するセリフでもその思いが伝わってきます。
2人の共通点は夢を追うことが難しくなってしまい、諦めかけていることです。
恋愛の行方と共に夢に対してどのように向き合うのか?
という点も注目のポイントになっています
漫画とアニメのアプローチの違い
あきらと近藤の恋愛に絞ったアニメ
では、ここからは漫画とアニメの違いについて考えていきましょう。
まず全10巻の本作の全てを12話のアニメで映像化することは時間の都合上難しく、どのように再構成するのか? という点に着目します。
アニメではあきらと近藤の恋愛劇にスポットライトを絞り、そして2人の夢を手助けする友人として、あきらと同じく陸上部員であり幼馴染の“喜屋武はるか”と、小説家になった近藤の大学の同級生である“九条ちひろ”が多くの場面で登場し、恋愛と夢の物語を魅力的に彩りました。
しかし、一方で残念ながら重要な役回りなのにもかかわらず、出番が削られてしまったキャラクターも多く存在します。
より多くのキャラクターで魅了する漫画版
その中でも最も重要な登場人物なのが他校の生徒で、あきらの年下の陸上選手である“倉田みずき”の存在でしょう。
彼女もまた、アキレス腱断裂の大怪我を負うというあきらと同じ経験をしています。
しかし、治療とリハビリの結果、競技に復帰するだけでなく実力のある選手として近隣の陸上部員からも注目を集めている存在にまで成長しています。
また、ファミレスであきらや店長と共に働く“西田ユイ”の恋物語や、女性にすぐに声をかけるなど気が多いイケメン大学生“加瀬亮介”が密かに抱える淡い思いなど、あきら達以外のキャラクターの魅力やアニメでは語られなかった情報が盛りだくさんとなっています。
カバー裏に注目! もしかてあの人って……
本作はカバー裏にもキャラクターたちのちょっとしたエピソードが載っています。そこには本編で語られなかった設定もあるようです。
特に注目してほしいのが9巻!
このカバー裏では文芸部で共に夢を追っていた、大学生のちひろと近藤の様子が描かれていますが、そこでちひろが「太陽がいっぱいだ」と呟いています。
太陽がいっぱい、というセリフからは1960年にアランドロン主演で映画化もされたパトリシア・ハイスミスが書いた同名の小説を連想させます。
映画も小説も名作として名高い作品ですが、一見すると気がつかないものの、実はホモセクシャルを描いているともいわれています。
作中でのちひろはテレビにも出演し、小説が映画化も果たすなど人気のある作家なのに、結婚どころか恋人も登場していません。
浮いた話の1つもでてこない理由は、もしかして大学生時代を描いたカバー裏の「太陽がいっぱい」のセリフが答えなのかも?
もちろん、これは単なる想像に過ぎませんが、文学青年が名作小説のタイトルを呟くシーンというのは少し意味深なものがあり、想像が膨らみますね。
まとめ
いかがでしたか?
本作の17歳と45歳の年齢差の恋愛と聞くとちょっと構えてしまうところもあります。
しかし、本作はそれ以外でも高校生同士の微笑ましい様子など、様々な登場人物たちの恋愛を扱いながらも、とても面白く読める作品です。
また実写版ではあきらを小松菜奈が、近藤を大泉洋が演じることが発表されています。
こちらも魅力的なキャストが演じることもあって、要注目の作品となっていますね。
まずは漫画を読んで、それから映画やアニメを鑑賞してみるとその違いに気がつくことも多く、より楽しめるのではないでしょうか?
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