僕にとって、週刊少年マガジン(以下、週マガ)で一番熱い漫画は『あひるの空』一択で長い間揺るぎなかった。
だが、それを揺るがす大事件が起きる。
『ランウェイで笑って』の新連載だ。
『これは―わたし藤戸千雪がトップモデルに至るまでの物語』
1人の少女がファッションの聖地パリコレクションを目指す!
ランウェイで笑って第1話こちらで試し読みできます!
そして1話の続きが読める単行本第1巻も本日より発売!何卒!https://t.co/w0KVjT0kAN pic.twitter.com/hNzfGJb8Hj— 猪ノ谷 言葉 (@kotoba_inoya) 2017年9月15日
僕は週マガに新連載の漫画があれば、興味がないテーマであったり、絵の好みが少し違った場合なども 作家様へのせめてもの礼儀として一応読むようにしている。
そう、『ランウェイで笑って』も初めは「一応」のつもりだった。
だが、
なんじゃこりゃっ!
一応どころではない。5読はしただろう。
「超絶に面白かったです!!」
出したこともなかった週マガのアンケートを出してる自分。
この作品は後世に受け継がれなくてはいけない。
そんな衝動が僕を行動にかき立てた。
そして、大事件から数か月。
単行本も続々と発売されたが、少しづつ『ランウェイで笑って』に物足りなさを感じ出している僕…
どうしてだろう。
その原因を考えた結論、『ランウェイで笑って』は1年後アニメ化されている。という答えにたどり着いた。
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『ランウェイで笑って』の初連載日はTwitterもザワついた。
『ランウェイで笑って』の週マガ初連載は2017年5月31日だった。
第1話読後、僕と同じような気持ちになった読者の抑えきれない思いがTwitterに雪崩れた。
≪読み終わった後、続きが気になってたまらなくなる≫
≪面白すぎて鳥肌立った。画力も新人とは思えないし、第1話の引きも強烈。≫
≪題材は自分好みでは無かったのだけど、何の気なしに読んでみた。この1話スゴく面白い!早くも2話目が気になる!≫
≪王道なのかもしれないけどシーンの選び方とか盛り上げ方とかめっちゃいい≫
≪「ホントに新人?」っていう絵の旨さと読み易さ、いわゆる画力が高い。さらに連載としての引きも良かった。これからの伸びに期待が高まります。≫
≪マガジンの新連載ハイパー面白いな、追うわこれ 絵も可愛い≫
一様に高評価。
突っ走ってアンケートで「超絶に面白かったです!」とまで送ってしまっていた僕だが、これって僕だけの感覚だったのだろうかと実は少し不安になっていた。
しかし、そんなことはなかった。
他の評価を見て安心する僕。僕のものさしは間違いじゃなかったんだ。
2018年マンガ大賞ノミネート!結果は?評価は?
『ランウェイで笑って』の評価は留まることを知らず、”2018年マンガ大賞”にもノミネートされた。
「マンガ大賞」とは、2018年で11回目を迎えた有志によるマンガ賞で、「『面白いと思ったマンガを、その時、誰かに薦めたい!』そんな気持ちが形になって、この賞は始まりました。」とマンガ大賞のホームページでは賞のコンセプトが話されている。
最近ではメディアでも”マンガ大賞”の評価が注目されるようになり、漫画界における”アカデミー賞”といってもいいのだろう。
さて、気になる『ランウェイで笑って』の結果は…
6位。
うーん。微妙…
いやいやいや、2次選考に残った作品が何作品あると思ってるんですかぁ?
2次選考 12作品
うーん。
これまた微妙…ちょうど半分だけど。
3位!とかになってて、「ほーらね」と言いたかったところだったけど…結果は結果だ。
2018年マンガ大賞の選考員たちのコメントが一般公開されている。
≪服飾業界をを舞台にしてますが、まぎれもなくスポ根のストーリー。なかなかうかがい知れない業界の裏側も描かれて、ストーリーを輝かせる綺麗な絵。もっと世に広まってほしいマンガです。 Books アイ茗荷谷店 / 野口忠義≫
≪家族のこと、職場のこと、業界のこと、そして将来のライバル。どのシーンもひりひりするような意志に溢れていて泣かされます。まだまだ物語は始まったばかりですが、この勢いはとにかく今読まなきゃ! って思えます。 会社員 / 末永龍介≫
≪近年稀にみる、完璧な1話。まさに掴みはOK!という感じ。主人公たちの境遇や才能が過不足なく語られ、それでいて説明臭さが全くなく、ラストはこれからの活躍を期待させるワクワク感に満ちている。もちろん2話目以降も面白いのだが、とにかく1話が素晴らしい。 丸善ジュンク堂書店営業本部 / 小磯洋≫
≪ページを繰らせる力がすごい!毎巻あっという間に読み終えて「え、もう終わり?」と思ってしまう。エンタメとしての絶対的な強さみたいなものに惹かれた。 漫画ライター / 門倉紫麻≫
≪主人公がファッションデザイナーを目指して「戦う」漫画は、最近見ていない気がする。なぜ少女漫画から生まれてこなかったのかと悔しくなるほど、少年漫画の王道を行くファッション漫画。 八重洲ブックセンター宇都宮パセオ店 / 山本さとみ≫
6位とは、上にも下にも転がる順位。
読者のこれからの期待を込めた6位だったということにしておこう。
単行本を待ち望んでいたわけだが…
でも、この6位というこの結果は何となく納得できる。
週マガは毎週欠かさず読みつつ、僕は単行本を2ヶ月前から予約してその日を心待ちにしていた。
そして、2017年9月15日 その時がきた。
引用元:Comee.net
第1話「これは君の物語」は、もうこれで6読目にもかかわらず、また鳥肌が立った。
わけだが…
1巻を読み終えて何か物足りなさ感じてる僕。
それが何なのかはその時分からなかった。
けど、何かを期待していたのは確かだった。
そうか、それだ!
「期待」だ!
週マガでは1話終わって1週間という時間が空く→その1週間でストーリーはうる覚えになる→前回の話を思い出しながら、ストーリーに再び戻る。
このループ。そうか。
うぉー続きが気になるぅー早よ!早よ!という思いも1週間も経てば、その期待をそのまま持続するのは難しいわけで、1週間という間がほどよく期待値のハードルを下げてくれる。
一方で、単行本では当然ながら「その1週間」がない。
だから、1話を読み終える毎に上がる期待値のハードルが下がらないのだ。
マンガ大賞の選考委員たちのコメントを見てると皆「~してほしい」とか「楽しみ」とかいう期待が込められたコメントが多かった。
皆、『ランウェイで笑って』に期待している。
そして、その期待に応えるべくして、猪ノ谷言葉先生は応えてきた。
「引き」(次回への期待させる連載における技法)の巧さは、週マガ新連載の漫画の中で群を抜いていたのは確かだ。
しかし、その引きの巧さが単行本に収められた時に仇となって、上がりきったハードルにぶつかるような感覚を覚えた。
それが僕の感じた物足りなさだったのだろう。
単行本を読んで膨れ上がる期待の中 僕が期待したこと
では、「引き」の技法が短いスパンで繰り返され、期待値が上がりきってしまう状況で一体僕は何を期待してしまうようになったのだろうか。
そんなことを思いながら何度も読み返している時に、『ランウェイで笑って』に圧倒的に足りないものに気づいた。
これらは、『ランウェイで笑って』の単行本の表紙である。
引用元:Comee.net
引用元:Comee.net
引用元:Comee.net
引用元:Comee.net
イラスト集というより、まるで写真集のようだ。
どれも飾っておきたいと思うくらいイイ。
そうだ、これだ。
色で見てぇんじゃ!
僕が期待したことはそれだった。
『ランウェイで笑って』の致命的な部分を一つ挙げるとすれば、本来、色も含めてデザインされてる服をモノクロでしか表現できないという点だろう。
お疲れ様です!水曜日です!マガジンです!
ランウェイで笑って12着目のってます!
よろしくお願いします!! pic.twitter.com/56GwkRYmfn— 猪ノ谷 言葉 (@kotoba_inoya) 2017年8月23日
たとえば、2巻のクライマックスのこのシーン、ヒロインの藤戸千雪は何色のドレスを着ていたのだろうか。
また、何色のハイヒールを履いていたのだろうか。
ファッションショーの観客の一人としてあの場に座ってる感覚になるくらいストーリーにグッと引き込まれている最中に、そんなことを思い、ふと現実に戻される。
それは、ディズニーランドで非現実的な一日過ごし、さぁ帰るべぇと車に乗った瞬間味わうあの後味の悪さに似た感覚。
欲を言うなら、あそこにカラーページが挿し込まれ、立ち止まることなくファッションショーの観客の一員で終わりたかった。
そんな期待があったのだ。
『ランウェイで笑って』がこれから進む道はただ一つ。
2018年5月現在、単行本は5巻まで発売されている。
ハードルは上がりきっていた。
このハードルを飛び越え、再び第1話のようなあの衝撃を実現できる方法は一つだけある。
そうだ、アニメ化だ。
アニメ化しかないんだ。
週マガのあの1週間待つ心地よい期待値で1話1話を楽しむことができ、かつモノクロの世界に色が付く。
更には、そこに布を裁つ音、ミシンの音、馴染みの薄い服飾の世界に音が付くことでよりストーリー引き込まれることだろう。
それがアニメ『ランウェイで笑って』だ。
見たい、見たすぎるぜよ。
『ランウェイで笑って』のアニメ化はもう必然であるというしかないでしょ?
まとめ
『ランウェイで笑って』は加速し続けている。
2019年こそマンガ大賞を獲るかもしれない。
その加速は行けるところまで行って欲しい。
そして、行きつく先はアニメ化だ。
マガポケ『漫画の花道』で、猪ノ谷言葉先生がインタビューに応じている。
『ランウェイで笑って』のヒットの裏には、実は緻密に計算された猪ノ谷言葉先生の技が隠されていたことが解説されていた。
その計算の中に、アニメ化も入っているのだろうか。
僕はそんな詮索をしてしまう。
言い切ってしまおう。
僕がこの記事を書いた1年後にはもう『ランウェイで笑って』はアニメ化されている。
1999年、僕らをソワソワさせたノストラダムスのなんとかよりよっぽど現実味があるじゃないか。
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(C)Kotoba Inoya/講談社
引用元:Comee.net
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