実写版『バクマン。』では一部の登場人物の性格や設定が原作から大幅に変わっています。
本作のライバルである”新妻エイジ”もその改変を受けたキャラのひとりです。
漫画版では天然な天才漫画家として描かれていましたが、映画では才能のない人を平気で見下す、憎たらしい敵キャラになっていました。
映画版の嫌な敵キャラであるエイジが「終わらせる権限」を持っていたら誰のどの作品に使っていたのでしょうか?
漫画版では自身の作品である『CROW』を理想の形で終わらせたいという理由で使用しましたが、映画版のエイジだったら違う使い方をすることも十分に考えられます。
新妻エイジとは
引用元:Comee.net
主人公の真城最高と高木秋人のライバルであり、作中トップクラスの才能を持つ天才漫画家です。
少年ジャンプの王道とも言えるバトル漫画を得意としており、作中では『CROW』というカラスがモチーフになった漫画をジャンプで連載して、看板作品まで登りつめました。
エイジは非常にユニークな性格をしており、「ズギューン」などの漫画に出てくる効果音を言いながら作画をしています。
彼には人物や作品の良し悪しを正確に見る目を持っており、彼が面白いと言った作品はジャンプのアンケートで上位を取ることが多い上に、書き手の人柄まで見抜きます。
初めて真城と会った時も、彼の目の強さを見て、将来的にライバルになることを確信します。
また本作の主人公のひとりである”高木秋人”が”白鳥シュン”と組んで『恋太&ピース』がジャンプに読み切りとして乗った際には、高木が原作をやっていることをすぐに見抜きました。
彼が編集部に持ちかけた終わらせる権限とは
エイジが青森から上京するときに編集部に「もし僕がジャンプで一番人気の作家になったら 僕が嫌いなマンガをひとつ終わらせる権限をください」と言っていました。
それに対してジャンプの編集長である”佐々木尚”は最初はエイジが編集部を試すために言ったのではないかと思い、「プロの厳しさを身をもって知り 「ジャンプ」の真の看板に登りつめたうえでまだそう思っていたのなら その時もう一度聞こう」とはぐらかした回答をしました。
エイジは『CROW』の連載が長くなり作品が最高に盛り上がったところでその権限を使い、自身の作品である『CROW』を終わらせることにします。
その時に編集部が出した条件は10週連続で読者アンケートで1位を取り続けることでした。
真城をはじめとした漫画家たちや、編集部が一丸となり、エイジがアンケートで1位をとることを阻止しようとします。
しかしながら誰にもエイジの勢いを止めることはできなく、『CROW』は20週連続アンケート1位という偉業を達成して、その歴史に幕を下ろしました。
実写版『バクマン。』での新妻エイジは原作との相違点が多い
実写版『バクマン。』では漫画の濃密なストーリーを119分という短い上演時間の中で収めなければいけなく、ストーリーや登場人物の設定が大幅に変更されています。
その中でもエイジの変更点は大きく、原作のイメージとは違ったものになってしまいました。
真城最高を見下している
原作のエイジは少年漫画の良いライバルキャラらしく男同士の熱い勝負をすることに拘っています。
その証拠に終わらせる権限をめぐった勝負を終えた時に、真城の仕事場に出向き、漫画で競え合える仲間ができて嬉しかったことを直接伝えます。
しかし映画のエイジは真城に出会った当初から彼のことを見下していました。
映画では真城と高木がエイジと出会ったのは手塚賞準入選になった時の表彰式です。
その時は高木のストーリが凄いと言っており、ふたりの作品『Wアース ふたつの地球』を高く評価します。
しかし「真城先生の絵は僕が書いた方がうまい気がしますけどね」と言っており、真城に対しては格下として見ているような発言をしてしました。
「友情」「努力」「勝利」を否定
映画版のエイジを象徴するようなエピソードといえば、真城が過労で倒れてしまった後の出来事でしょう。
それにより真城たちは巻頭カラーのチャンスを逃してしまい、エイジにアンケートで勝利する機会を失ってしまいました。
巻頭カラーを得た作品は多くの読者に読まれやすい為、アンケートで上位を取りやすい傾向があります。
映画の真城たちはエイジより先にアンケート1位を取ることを目標にしていたので、普段よりも気合いを入れていたはずです。
真城は倒れて入院してしまったものの、彼の中では漫画に対する情熱は消えておらず、原稿を再び完成させようと仕事に取り掛かります。
その様子を見た”福田真太”と”平丸一也”そして福田さんに呼び出された”中井巧朗” は編集部に「友情」「努力」「勝利」を見せつけるために真城に協力します。
そんな時緊迫した状況の中でエイジは現れました。
彼は真城たちと協力するわけではありません。真城が倒れたせいで自分が迷惑になっていること、仕事場までやってきて嫌味になるように伝えます。
その後「友情、努力、勝利ってみなさんそれ漫画の中の話ですからね」と言い漫画家が描く理想の夢の形と、真城たち漫画家の絆を否定するのです。
真城の原稿を見せてもらったのですが鼻で笑いながら「下手」と言いバカにします。
そこで彼の原稿に手を加えるのですが、真城のアイデンティティと言えるキャラに手を加えてました。その様子は真城の心を折ろうとしているようにしか見えません。
漫画では良いライバル兼仲間だったエイジは、映画では憎たらしい敵になってしまったのです。
考察結果
このように映画のエイジは漫画とは違い、夢を追うことよりも現実をみるリアリストになっており、人の努力を踏みにじる行動を平気で行います。
なのでおそらく終わらせる権限を使用する際には、自分がジャンプで載せるべきではないと判断した作品を選択するのではないかと考えます。
では映画版のエイジが思う、ジャンプに載せるべきではない作品というのはどんな作品なのでしょうか?
僕は初め、原作通り自身の作品である『CROW』を終わらせるのではないかとも考えましたが、映画版のエイジはリアリストなので、漫画のエイジのように自身の作品を終わらせるとは思えないです。
次に、アンケートを取れていないような作品を選択するのでは、と考えましたがそのような作品は編集部が早々に打ち切りにしてしまう可能性が高いです。
エイジもジャンプで連載しているのでそのことは承知しているはずです。
ですのでわざわざエイジが不人気の漫画を終わらせる必要はありません。
映画版の本作では「敵」要素が強調されています。
なので真城と高木がジャンプに戻ってきたら、再び敵として立ち塞がるはずです。
なので映画版のエイジが「終わらせる権限」を持っていたら、ジャンプに戻ってきて活躍するであろう真城と高木の次の作品に使うのではないかと考察しました。
また、もし真城と高木が夢に敗れて漫画家を引退していたのなら、真城に協力していた福田さんの『KIYOSHI騎士』か平丸さんの『ラッコ11号』を選択すると考えます。
まとめ
今回は映画版『バクマン。』のエイジが嫌いなマンガをひとつ終わらせる権限を持っていたらどの漫画に使うか考察してみました。
映画版でのエイジは原作に比べ「敵」要素が引き立たされて表現されています。
映画ではエイジの他にも、設定が大きく変更されたキャラクターも存在していました。
なので映画と漫画を比較しながら読んでみると新しい発見ができて、本作の世界観を深く知ることができるかと思います。
この記事を読んで『バクマン。』の漫画と映画を見返したいと思ってくれたのなら嬉しいです。
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引用元:Comee.net