『SLAM DUNK』の”あれから1年後と10年後―”にオラワクワクすっぞ!

『SLAM DUNK』の”あれから1年後と10年後―”にオラワクワクすっぞ!
     

1982年生まれのサラリーマン。息子と娘の四人家族。
『あひるの空』の考察ブログ『あひるの空ヘビーローテーション+』(
http://blog.ahirunosora.net)
を趣味で執筆中。
ライター名の由来はそこから。
Comee mag.では『あひるの空』以外の漫画についてあれこれ書いています。

   

皆さん、伝説的バスケ漫画『SLAM DUNK』には最終回から10日後のストーリーが存在するのはご存じだろうか?

2004年の12月、『SLAM DUNK』の単行本発行部数が1億冊を突破した記念として、廃校になった高校を借り三日間だけ行われたイベントの中で公開された漫画があった。

それは教室の黒板にチョークで描かれ、『あれから10日後―』というタイトルから始まる。

『SLAM DUNK』ファンの誰しもが「第一部・完」と記された週刊少年ジャンプでの連載の最終回に、いつまでも続編への望み抱き、まだかまだかと待っていた。

もう第二部なんて……続編なんて……読めることはないんだろうと思っていたところに、キター!!!続編!!!

8年越しだ。

もうないと思っていたものがそこにあり、オラワクワクしたぞ。

『あれから10日後―』には湘北高校メンバーのみならず、それ以外キャラたちの「その後」が描かれていた。

僕は今『SLAM DUNK』熱が沸々と再燃している。
1巻を読みだしたら止まらなくなってしまったのだ。
そして、僕はある発見をした。

あの『あれから10日後ー』どころではない。作中にあれから1年後・10年後が描かれていたことに気づいたのだ。

「オラワクワクすっぞ~」

今回は『SLAM DUNK』ファンからそんな悟空のセリフを引き出したいと思う。

あれから10年後―スラナレさんの「終生のライバル」の意味を考える。

『SLAM DUNK』で時折挟まれる四角で囲われたナレーション的なコメント。
これがスラダンのナレーション、略してスラナレだ。

1巻にこんなスラナレがあった。

桜木花道と流川楓―のちに終生のライバルといわれる二人の出会いだった

引用:井上雄彦/集英社『SLAM DUNK』通常版1巻,77頁

こんなスラナレがあったことを僕は覚えてもいなかった。

実はこのスラナレ、奥が深い。

そうさせているのは、「終生」という言葉の引用だろう。

辞書を引いてみる。

 

【終生】
その状態や習慣などを、その人が生きている間ずっと変えずに保ち続けていることを表す

引用:1998年. 『新明解国語辞典 第五版(小型版)』,三省堂,635ページ

 

つまり、単純に置き換えれば「生きている間ずっとライバル」ということになる。

むむむっ

桜木流川のあの犬猿の中は、『SLAM DUNK』で描かれた4ヶ月で終わらないのかっ!
高校3年間で終わらないのかっ!

僕は「終生」という言葉に過敏に反応をしてしまう。

流川はバスケに生涯を注ぎ、そして、プロ選手になる。
作中にこんな描写ははないのだが、それは何となく想像が及ぶ。

一方、桜木の未来についてはずっと不透明だった。

最終戦となった山王工業戦で桜木は怪我を負い、最終回もバスケをする姿を見せないまま『SLAM DUNK』の物語は終った。

そして、「あれから10日後―」でも、もちろん桜木はバスケをする姿は映っておらず、リハビリに励む桜木の姿だった。
そこにバスケをしている姿はなかったのだ。

だから、リハビリが必要な怪我を負いながら再び桜木はまたコートに戻ることができるのか、はたまた3年間バスケを続けているのかすら実は分かっていない。

しかし、先ほどのスラナレを思い出してみよう。

桜木と流川は「のちに終生のライバル」関係にならなくてはいけない。

つまり、桜木は必ずコートに帰ってくる。

つまり、3年間で流川にも近づくほどの力を身につけ、流川同様に桜木もプロへ。

つまり、プロとしてのライバルへ!

ふふふっ

「オラワクワクすっぞ!」

あっ、思わず口から悟空が出てきてしまう。

あれから10年後もその先も、桜木はバスケの舞台で活躍し続けているのではないだろうか。
スラナレさんは「あれから10日後―」以上に、「終生のライバル」という言葉で『SLAM DUNK』ファンをそんな希望へと導いてくれていたのだ。

あれから1年後―流川と共に桜木も日本代表へ

さて、ここまではスラナレさんがポロっと口にした一言から想像を膨らませたものにすぎないが、1巻にはまだそれよりリアリティのある「あれから」が描かれていた。

皆さんはお気づきだろうか。

桜木花道はあれから1年後、日本代表として活躍するのだ。

へぇ!?

そんな描写ありましたっけ??とお思いかもしれないが、第2話『流川楓だ』の扉絵を見ていただきたい。(『SLAM DUNK』通常版1巻,38ページ)

桜木のユニフォーム姿の画がそこにある。

「SHOHOKU」のユニフォームと思いきや、そこには「JAPAN」の文字がっ!

桜木が全日本のユニフォームを来た姿が描かれているのだ。

「JAPAN」と言えば、最終話で桜木の前に全日本ジュニアのトレーニングウエアを着て現れた流川の姿が思い出される。

その話が描かれるのは、この扉絵よりずっと後。

とすると、この桜木の姿は…

そこで、桜木の付けていた番号に注目してみた。

桜木は「JAPAN#16」の日本代表ユニフォームを着ている。
仮に#4から代表のナンバーが始まったとするならば、ずいぶん後の番号となる。
あれから2年後、つまり3年生で日本代表に選出されたのであれば、もう少し若い番号が与えられてもおかしくないハズだ。

故に、あの扉絵の桜木は”あれから1年後”の桜木の姿だと考えられるのだ。

あれから1年後―

桜木は怪我から順調に回復しバスケに復帰した、そして、湘北高校は再び全国の舞台へ勝ち進む。
全国大会2度目となる湘北は、その勢いは止まらない。
中でも活躍が光ったのはやはり桜木と流川だった。
そして、二人に日本代表の白羽の矢が立ったのだった。

あの扉絵一枚でこれだけ妄想をしてしまう僕。

しかし、この妄想はまだ止まらない。

1年後の全日本ジュニアにはあとは誰が招集されるのだろうか。

そうか、森重寛だ。

『SLAM DUNK』21巻に登場した愛知県1位の名朋工業の森重寛。
彼は結局本作では全国大会で戦う姿は描かれなかった。

それでもあそこでチョイ出ししたのは…桜木の全日本代表への伏線だったりしてな。

「オラワクワクすっぞ!」

まだ僕の再読はインターハイ編まで辿り着いてないが、そんな視点で読み込んでみるとまた面白いな。そうしよう。

まとめ

僕は今まで『SLAM DUNK』をこんなにも読み込んだことはなかった。
まだまだこんな隠れミッキー的な伏線があるのかもしれない。

皆さんも僕と一緒に再読しましょ。

そして「オラワクワクすっぞ!と口にしちゃいましょう。

と、こんな記事を書いてる間に、『SLAM DUNK』の新装再編版が発売されることを知った。

 

新装再編版の表紙はこのために描き下ろされ、20巻全て一新されるらしい。

 

引用元:Comee.net

 

これが現在公開されてる新装再編版1巻の表紙だが、実物じゃないないんだけど、何か”生”の桜木を見た感覚。

これから公開されていく描き下ろしの表紙だけでも

「オラワクワクすっぞ!」

ほら、また出た(笑)

僕の『SLAM DUNK』熱を図ったかのようなタイミングでの発売。

当分はワクワクが止まらない。

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