縁結びスポットでOLが最後の恋愛に挑む!まるで朝ドラのような『ナビガトリア』は心温まる漫画

縁結びスポットでOLが最後の恋愛に挑む!まるで朝ドラのような『ナビガトリア』は心温まる漫画
     

大学卒業以降職を転々としたが、幼い頃から三度のメシより本が好きなことを思い出し、自分には物書きしかないと一念発起。
現在はフリーライターとしてひた走る。
漫画は少女漫画を中心にオールジャンル読むが、闇が深いものとミステリー要素があるものが考察しがいがあって好き。

「ナビガトリア」とは、古くから人々を見守り、旅人たちの道しるべになってきた北極星のことです。

漫画『ナビガトリア』の主人公であるこよりは、東京で仕事をクビになり、出会ったばかりの3兄弟を頼って島根県にやってきます。
縁結びスポットの出雲大社がある島根県で、こよりが、北極星のような自分の幸せの指針を探す物語です。

作者のアサダニッキ先生の出身地である島根県を舞台にした、心温まる人間ドラマを見ることのできる作品です。

あらすじ

あなたの北極星(ナビガトリア)を探しにいこう。縁結びスポット・島根県で、最後の恋が叶いますように!! 突然クビを宣告されてしまった東京在住のこより……。頼れるのは一度行った島根県の野々村(ののむら)家だけ。到着するなり、長男・昭(あき)との色恋が騒がれ結婚祝いの品が続々到着――!? はじめは温かく迎えてくれた島根の人々にもそれぞれ事情があるようで……!? 幸せの指針・北極星を探す旅。縁結びの神様のいる島根県を舞台に地方ドラマスタートです!!

(C)Nikki Asada/講談社
引用元:Comee.net

 

主人公の“こより”は、東京での仕事に疲れ、ネットで出会ったOLの誘いで癒しを求めて島根にやってきます。
しかし、島根についたこよりを待っていたのは、野々村家の3人兄弟でした。
こよりがネットでコンタクトを取っていたOLの正体は野々村家の次男の男子中学生“実”で、長男の“昭”と長女の“梢”とともに謝りにきたのでした。
しかし、すぐに帰るわけにもいかず、その日は野々村家で一泊を過ごすことになります。

実のイタズラから生まれた残念な出会いでしたが、野々村家に集まっていた近所の方々から年の近い昭の話を聞くうちに、こよりは昭に惹かれるようになり、会社をクビになった後、再び島根にやってきたこよりは、この地で自分の幸せを探すことを決めました。

野々村昭の魅力

こよりが惹かれた野々村昭は、自分よりも周りの人を優先するところのある人です。
昭は、学生の頃に両親が亡くなってから、働きながら幼い妹と弟を育て、祖母の面倒を見てきた青年。
今も祖母の介護資金や妹と弟の進学費用を稼ぐために、平日だけでなく土日も働く真面目な人で、弱音も吐かず、頑張りすぎてしまうところがありますが、それは、いつも家族のことを考えているからです。
突然島根にきたこよりのことも家にいていいと受け入れてしまったり、母親との仲がうまくいっていないこよりを陰で支えたり、家族だけでなく、こよりや周りの人にも優しく接している人で、誰からも愛されています。

しかし、昭自身の幸せを考えて欲しいと願うこよりの前ではついつい弱音を吐いてしまう姿も見ることができます。
普段はなんでも1人でこなしてしまう男性は頼りがいがありますが、そんな男性が自分にだけ弱みを見せてくれるシチュエーションには、頼られていることが感じられてキュンとしてしまいますね!

島根県のご近所さんの魅力

この作品の舞台は、縁結びの神様である出雲大社に所縁のある島根県です。
こよりがお世話になる野々村家は、山の中の自然が多い土地に位置しています。
幼くして両親を亡くし、兄弟3人とおばあちゃんの4人で暮らしてきた野々村家には、いつも彼らを心配したご近所さんが集まっています。
何かあればご近所さんの間に瞬時に噂が広まり、宴会の肴にされることにはこよりも戸惑っていましたが、島根に来たばかりのこよりを暖かく受けいれてくれる人も多く、面倒見の良い温かい人々です。
こよりが知らないうちにどんどんご近所さんの間で噂話が壮大になっていくのも、この漫画の面白さの1つです。

百合佳のツンデレがかわいい

優しいご近所さん達の中でも、こよりに対して厳しい対応をする女性がいました。
それが、野々村3兄弟の幼馴染の“百合佳”です。
実に言わせれば、百合佳は「脳みそゆるふわだけど凶悪」な性格だそうで、昔から昭にはなついていましたが、梢と実は下僕扱いでよく使い走りにされていました。

島根の人たちの中でもおしゃれな百合佳は、都会に嫁いだのがアイデンティティでしたが、ちょうどこよりが2度目に島根に来たのと同じ日に、離婚して実家に帰ってきます。
昭のそばに急に現れたこよりに対し、百合佳は敵意を隠そうともせず、絶対に受け入れない姿勢を見せていました。
百合佳は裏でネチネチと噂を流したりすることはなく、こよりに対しても正面からきっぱりと文句を言うため、さっぱりしていて清々しいです。

アサダニッキ先生の描くライバルキャラは、自分の希望がはっきりしていて、真正面から文句を言ってくるさっぱりした性格であることが多く、後々主人公と仲良くなる展開が多いのも魅力です。
百合佳も段々とこよりのペースに巻き込まれているうちに、文句を言いながらも、なんだかんだで受け入れてくれて、職場を紹介してくれたり、なんでも相談できる仲になります。
意地っ張りでツンツンしつつも、面倒見よくいろいろと気にかけてくれる点が可愛いキャラクターです。

主人公・こよりの魅力

魅力的なキャラクターの多い『ナビガトリア』ですが、一番のキーマンは主人公のこよりです。
なんといっても行動力がすごく、ネットの知り合いに会うために東京からはるばる島根まできてしまうだけではなく、昭に会った初日から「お嫁さんになってあげようか?」と言ってしまうほどです。

しかし、こよりは元々自分に自信があるから行動力を発揮できている訳ではありません。
こよりは元々それほど自分に自信があるタイプではなく、島根に来たのも東京でストレスが溜まったことによる、勢いと逃げからでした。
しかし、昭や、百合佳や、近所の沢山の人達に会って、たくさんの人に支えられていたことを実感したことで、面倒なことも大変なことも、全部向き合っていこうと思って、島根で新しい人生を見つけることを決心し、生きていくのです。
新しい生き方を始めるのは大変なことですが、それを決意し、できることからコツコツ頑張るこよりの姿はとても魅力的で、島根でだんだんと受け入れられていく姿は見ていて嬉しくなります。

また、お人好しで頼まれたことは断れない性格のこよりは、周りのトラブルに巻き込まれることもあります。
特に、野々村家の3兄弟は、お互いを思いやっていましたが、ずっと一緒にいた家族では分からないそれぞれの気持ちもあり、受験に差し掛かって進路に悩み始めた実は、自分を犠牲にしてなんでもこなしてしまう昭に反発してしまいます。
お互いを思いやっているからこその出来事でしたが、昭だけでなく、実や梢のことも1人1人気にかけていたこよりのお陰で、全員が納得する方向にまとまりました。
ただの居候としてではなく、次第にこよりが受け入れられていくシーンは感動的です。

まるで朝ドラ⁉『ナビガトリア』は全3巻とは思えない濃厚ドタバタラブコメ!

勤めていた会社をクビになったことをきっかけに、島根で新しい生き方を見つけていくこよりの姿を描いた『ナビガトリア』。
就職、ご近所づきあい、弟と妹の進路、昭の元カノまで登場する濃厚なストーリーが詰まっているので、全3巻とは思えない密度で山あり谷ありのエピソードが描かれた、大満足の漫画です。

今回紹介した以外にも、たくさんの魅力的なキャラクターが登場するため、読むたびに色んなキャラクターの目線で楽しむことができる作品です!
ぜひ読んでみてくださいね!

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