「私のおっとり旦那」木崎アオコ先生インタビュー!

「私のおっとり旦那」木崎アオコ先生インタビュー!
     

漫画と酒と日本語ラップをこよなく愛する人。漫画蔵書5000冊以上。漫画はオールジャンルなんでも読みます。お酒もオールジャンルなんでも飲みます。元よしもと漫画研究部副部長。現在は人生模索中。

   

漫画家としての木崎アオコと妻としての木崎アオコ

河野: 最近漫画が大人気でお忙しいとは思うんですけど、漫画家としての木崎アオコと妻としての木崎アオコの両立って大変じゃないですか?

木崎: 実は最近ちょっとキツくなってきたんですよ(笑)私集中したい時は山にこもりたくて。

河野: 山にこもる!? どういう事ですか?

木崎: 養父が長野に山荘を持っていてそれを借りて毎年1ヶ月くらいふらっと行ってこもるんです。もう、描いて散歩、描いて散歩、みたいな。そんな生活だから自分のスケジュールだけ管理していればいいので楽なんです。そもそも都会があんまり好きじゃないんですよね。だから打ち合わせとかが続くと、「あー山に行きたいな!」ってなりますね。

河野: 山にこもって漫画を描くというのもなかなかすごいエピソードですね……(笑)

木崎: 今年も本当はしたかったんですよ。打ち合わせだったりネームがあったりで今年は行けていないんですけど。急な打ち合わせとか入ったら下山しなきゃいけなくなっちゃうので(笑)

河野: 息抜きにもなりそうですよね。

木崎: 本当にそうなんですよ。でも新婚早々私が山に行っちゃいまして。家庭を持ったのにふらっと山に行っちゃうのは良くないな、と思ってLINEで「ごめんね」って謝ったんですよ。そしたら旦那が「全然いいよ。逆にずーっと一緒にいるよりはいいんじゃない?」って言ってくれたんです。それを聞いて逆にすごく反省しました。

河野: 本当におっとりとした良い旦那さんですね。

木崎: 助けられています。でも家にいると自分のことと旦那のこと、やらなきゃいけないことが2倍以上に増えてキツイなって思うことが最近少し増えてきました。

河野: 確かにやることは増えるので大変ですよね。逆に旦那さんがいて良かったなって思う瞬間とかってどんな時ですか?

木崎: それはもう常にですね。本当にありがたい。旦那だから上手くやれているし、尊重してくれますし。いっぱい支えてもらっているので、私も支えていきたいなと思っています。

 

 

河野: こうしてお話を聞かせてもらったり、漫画を読んだりすると、旦那様は本当にほっこりした方なんだなっていうのが伝わってきますね。

木崎: 全部実話だからですかね。嘘は絶対に描かないって決めていて。Twitterウケを狙った嘘とかは元々得意な方じゃないので。

河野: 実話だからこそ読者の共感を得られるんでしょうね。旦那さんは自分の事をネタにされていることに対してはどう思われているんですか?

木崎: 「恥ずかしい」とは言っていました(笑)でも「ネタにするのは全然いいよ」と。やめろとは言わないですね。

河野: 旦那さんも読んでいらっしゃるんですか?

木崎: それが、こっそりTwitterのアカウントを作って読んでいたんですよ!(笑)だからTwitterでおっとり旦那を更新した日は、旦那の機嫌がちょっと良かったりします。旦那に感謝を伝えるような内容の回を載せた日なんかは、おっとりオーラが二割増しになっていますね(笑)

河野: あはは(笑)Twitterというと、物凄いファボ数の事件現場のツイートあったじゃないですか。あれ、すごく発想が面白いですよね!

 

 

木崎: あれはもう当日のことだったので漫画にせずにツイートしました(笑)これから漫画にするかもしれないですけど。でもあのツイートが色んな所で取り上げてもらえたおかげで、旦那のあのクセが直ったんですよ! 私がどんなに注意しても直らなかったのに! 「世間様ありがとう!」って感じです!(笑)

河野: 本当に旦那様はネタの宝庫ですね!

木崎: ネタは有り余るくらいありますね。 付き合っていた頃からメモ帳に書き溜めていて。旦那の、ウケを狙っていないのになんか面白い所がすごくツボだったんですよね。日々ネタがストックされていくので追いつかないくらいです(笑)

河野: まだまだたくさんストックがあるということですね。

木崎: 尽きる事はないですね。一緒に生きているから。読んでくださる方がいる限り続けたいなと思っています。

河野: 僕ら読者も歳をとるし先生夫婦も歳を取っていくのでずーっと読めますもんね。

木崎: だからこのまま老夫婦になりたいです。今、若い子も読んでくれているんですよ。女子高生の子だったり。その子が何年かして結婚した時もこの漫画が続いていて読んでくれていたら素敵だなぁとは思いますね。

河野: それは素敵ですね! 僕も早く結婚したくなります! こうやって実際に会ってお話させてもらうと木崎先生も結構おっとりした方だなと印象を受けたんですが。

木崎: 私はもっとトゲトゲしい人間だったんですよ。過酷な環境を生き抜いてきたので(笑)結婚してから思うのは、夫婦ってやっぱりどっちも似てくるんですよね。旦那がよく「あなたは〇〇なのよ」って言うんですけど、それも元々私の口ぐせの「あなた」っていうのが移ったんですよね。だから私もちょっとずつ旦那のおっとりしたのが移ってきたのかもしれないですね。それこそ昔は「ガルルルー!」って感じだったのが最近は「クゥーン」くらいになりました(笑)

 

河野: だいぶ丸くなられたんですね(笑)お互いの事をあなたって呼び合うのは漫画の中だけでの表現かと思っていたんですけど、そこも実話なんですね。すごく素敵だなって思っていました。

木崎: いつの頃からかお互いの事は”あなた”って呼び合うようになりましたね。でも悪い仕草も移ってしまうので。私が一時期「チッ!」って舌打ちするクセがあったんですけど、それが旦那にも移ってしまったのを見た時に、「これは良くないな、止めよう」と思って止めましたね。

河野: やっぱり夫婦は似るものなんですね。

 

 

漫画業界と漫画家の活動について

河野: インタビューも後半となりますがちょっと切り口を変えまして、漫画業界全体の事についてお聞きしたいんですけど、ここ数年で漫画業界って形態とか色々と変化を遂げているじゃないですか。それについてどう思われますか?

木崎: 私がそれを語るんですか!?こんな、連載も持っていない駆け出しの漫画家なのに!(笑)

河野: 是非、木崎先生にお聞きしたいなと思いまして。

木崎: えー、恐れ多いな(笑)私が思うのは、最近はとにかくアイデア勝負のシンプルなテンプレートが確立されすぎているなと。昔の漫画では許されていたような構成や表現が、今では「流行りじゃない今時じゃない」とかなり制限されていて。それって創作の自由さを殺しているよなあと感じます。 またアンケート至上主義も問題だと思います。アンケはエロが強いから、古き良きスケベ漫画はほぼポルノ漫画みたいな過激すぎるものになってしまって、そして新人はアンケート落ちてくると過激なエロを入れるような流れもあり…。 むしろ私は連載とか持っていないからこそ、こういうことを思ったりするのかなぁ、と。私ド新人なのに、なんかすみません(笑)

河野: とんでもない!本当にすごく良い意見をありがとうございます! それでは最後にファンの方に一言お願いします!

木崎: 本当にまずはありがとうございますという感謝と、これからも頑張り続けていきますのでどうぞよろしくお願いします!

河野: 木崎先生、今日はお忙しいところありがとうございました!

まとめ

終始和やかなムードで対応してくださった木崎先生。

今後の漫画家活動としては、「コミックエッセイを描く事、少年漫画を描く事、ホラー漫画を描く事、絵本を描く事」を目標にコツコツ頑張っていきたいとおっしゃっていました!

漫画業界の動きや変化についても真面目で誠実な回答をしてくださり、仕事への想いの強さを感じました。

『私のおっとり旦那』の絵柄から受ける印象もあり、「少しツンとされた方なのかな?」と最初は思っていたのですが、実際には笑顔の絶えないとっても素敵な方でした!
途中、楽しくなってしまい、アメコミの話やホラー映画の話など盛り上がりすぎて脱線してしまった場面も……(笑)

 

そしてComee宛に素敵な色紙をプレゼントしていただきました!

なんと普段あまりサインを描く機会がないとのことで、取材前日にサインを考えてきてくださったそうです。

本当に嬉しい限りです。

この取材を通して、今まで以上にもっともっと木崎アオコ先生の大ファンになりました。

今後は『私のおっとり旦那』と共に少年漫画やホラー漫画も構想中とのことなので、そちらも楽しみに待ちましょう!

 

 

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