多くの命が奪われ、笑顔を奪った戦争とは?
そこで起きた実際の事件とは?
今でこそ日本は戦争はなくなりましたが100年も経たない過去には戦争という誰も幸福になりえない出来事が起こっていたことを忘れてはいけません。
今回はそんな戦争の悲劇をありありと伝える戦争漫画を5作品を紹介します。
『はだしのゲン』(中沢啓治)
『はだしのゲン』は、広島原爆を体験した著者・中沢啓治による、実体験を織り交ぜた漫画です。
戦時中や戦後の生き抜くことすら過酷な時代が、リアルに伝わってきます。
目の前で亡くなっていく家族達、なにもできない自分の無力さなど、悲痛な描写に、戦争とは一体なんなのかを深く考えさせられます。
当時をありのままに書いた内容はあまりにも刺激が強すぎるため、一部の小学校では『はだしのゲン』を自由に閲覧することのできない閉架の処置をとったそうです。
しかし、すべては現実に起こった出来事。
目を背けず、知ることも必要なのではないかと考えさせられる問題でもありますね。
『特攻の島』(佐藤秀峰)
「生還を期さない兵器」特殊兵器への志願を問われた時、少年たちが受けた説明はそれだけだった。様々な憶測が飛び交う中、志願した少年たちはある島へと送られる。その島で少年たちが見たものは…!
(c)佐藤秀峰
引用元:Comee.net
『特攻の島』は、大東亜戦争末期の回天特別攻撃隊にスポットを当てた作品です。
作中の回天特別攻撃隊とは、人間魚雷回天に乗り敵を攻撃するために出撃する隊員達を集めたもので、回天は一人乗りスペースに内側から開閉できる仕様ですが、脱出は不可能。
そのため攻撃が成功しようがしまいが隊員達の命はありません。
特攻隊という名は広く知られていますが、回天は日本軍ではじめての特攻兵器です。
主人公の青年・渡辺裕三は、特殊兵器への希望調査の志願者として数ある中から選ばれますが、回天による死に意味が納得できず、中尉へ疑問を投げかける日々。
訓練には身が入りませんが、ある時耳にした中尉による話、そこにある思いを汲み取ることで回天で死に行く理由を見つけるのです。
理由を見出したことで吹っ切れた青年は訓練に力がはいります。
そんな青年の特攻から、生き延びたその後の話を描いた作品になっています。
『この世界の片隅に』(こうの史代)
平成の名作・ロングセラー『夕凪の街 桜の国』の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。
(C)こうの史代/双葉社
引用元:Comee.net
『この世界の片隅に』は、2007年から2009年まで「漫画アクション」で連載されていた作品で2011年にはドラマ化、2016年にはアニメ映画として公開された注目作です。
2018年7月には連続ドラマとしてスタートし、現在絶賛連載中の作品でにあります。
物語の舞台は1943年の第二次世界大戦の最中。
18歳で嫁いだ主人公・すずが青春時代を生きる姿が描かれています。
当時の食糧難や空襲の恐怖、爆弾投下といった極限状態のなか、どんなに辛いことでもすずは楽しい経験に変えるという、これまで描かれている戦時中の女性像とは異なる描写になっているのが魅力。
柔らかな絵風やすずのぼんやりした性格が、戦時中の緊迫状態を和らげているので、女性でも読みやすい作品となっています。
【『この世界の片隅に』関する詳しい記事はこちら】
『ペリリュー─楽園のゲルニカ─』(著:武田一義 原案:平塚柾緒(太平洋戦争研究会))
昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか――!?『戦争』の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録!
(C)武田一義・平塚柾緒/白泉社(ヤングアニマル)
引用元:Comee.net
『ペリリュー─楽園のゲルニカ─』は、2016年から「ヤングアニマル」で連載されている漫画で、ペリリュー島の壮絶な死闘を主人公・田丸一等兵の目線から描いた作品。
戦争当時、ひとりになっても戦うことを強制されていた兵士たちの極限状態などを読者が戦場に引き込まれるほどリアルに表現されています。
ペリリュー島の戦いといえば、日本玉砕で幕を下ろし、日米共に膨大な犠牲者を出した壮絶な戦いが繰り広げられたことでも知られています。
可愛い絵柄とは正反対のストーリーであり、敵とはいえ人を殺すということ、一緒に笑っていた仲間が目の前で爆撃され死んでいくという、まさに死と隣り合わせの曲面で、「生きることは何か」を伝える作品です。
【ペリリュー─楽園のゲルニカ─の詳しい記事もチェック】
『あとかたの街』(おざわゆき)
太平洋戦争末期の昭和19年、名古屋。木村家次女・あいは、国民学校高等科1年生。青春真っ只中にいるあいの関心は、かっこいい車掌さんに出会ったことや、今日の献立のこと。自分が戦争に参加しているなんて気持ちは、これっぽっちもなかった――。しかし、米軍にとって名古屋は、東京や大阪と並んで重要攻撃目標だった。少女・あいにとって、戦争とは、空襲とは、空から降り注いだ焼夷弾の雨とは、一体何だったのだろうか。
(C)Yuki Ozawa/講談社
引用元:Comee.net
『あとかたの街』は、2014年から2015年まで「BE・LOVE」で連載されていた漫画で、昭和19年の名古屋を舞台に終戦の混乱を強く生きる少女の姿を描いた作品。
主人公のあいは、喜怒哀楽をストレートに表現する国民学校高等科に通う1年生。
今夜の晩御飯のことを考えたり、女性車掌のかっこよさに憧れを抱いたりと青春真っ只中にいました。
自分が戦争に参加しているとも知らずに…。
空から降り注ぐ焼夷弾の雨、空襲そして静かに忍び寄る恐怖。
少女にとって、戦争とは一体何だったのか。
戦争を知らない世代にとっても深く考えさせられる作品です。
戦争は広島や長崎の原爆だけではなく、何年にも渡り各地で某大な被害を受けました。
知っている場所以外でも、このような悲しい出来事があったことを知って頂ければと思います。
まとめ
戦争漫画といっても数多くありますが、そのなかでも特に戦争の恐ろしさがリアルに描かれている作品を5選紹介しました。
戦争を知らない世代だからこそ、知るべき歴史であるとともに、戦争の本当の恐怖というものにも向き合っていただければと思います。
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