28歳の未亡人が高校球児を料理で手懐ける 『八雲さんは餌づけがしたい。』

28歳の未亡人が高校球児を料理で手懐ける 『八雲さんは餌づけがしたい。』
     

サブカルクソ研究者。
英文学・言語学・メディア記号論を専攻。
新聞社を退職後、翻訳補助を通じて総合文化研究に携わるも、中の人がどオタクであった為に、研究対象は漫画、アニメ、ゲーム等に限られる。Twitter→@semiotics_labo

   

 

今年も球春の季節がやってきましたね。
新入学のこの時期に筆者がお勧めしたい漫画は、ヤングガンガンで連載中の里見U氏による『八雲さんは餌づけがしたい。』です。

 

 

この漫画は、夫に先立たれ料理の腕を持て余している1人暮らしの女性・八雲柊子が、アパートの隣の部屋に引っ越してきた高校球児・大和翔平くんの食欲に挑むお話です。

高校生と言えば育ち盛り、なおかつ野球選手ともなればその食欲は半端なく、朝起きてからの第一声が「腹減った」、監督から課せられた食のノルマは「ひと晩でご飯8杯」、まさしく「食欲怪獣」の大和くんに完敗する日々が続きます。

はたして八雲さんは、大和くんの餌づけに成功するのでしょうか……!

『八雲さんは餌づけがしたい。』のご紹介

高校球児の1日の消費カロリーは5000kcal以上

まず最初に、高校球児の食に関する驚異のデータをおさらいしておきましょう。

 

高校1年生野球部員の身体組成に及ぼす栄養指導の効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi1941/64/1/64_1_13/_article/-char/ja/

 

甲子園大学栄養学部が行った栄養摂取状況の調査によると、高校1年生の硬式野球部員が1日に消費する平均エネルギー量は、

平日 4280 ± 1516kcal
休日 4680 ± 1641kcal

なんと上限値が5000kcalをオーバーしてます。
ちなみにこれは摂取目安です。

大和くんのように体重増加を目標とするなら、より多く摂取しなければなりません。
まして中学時代はU-15日本代表だった期待のスーパールーキー、3巻では監督から徹底的にしごかれている様子が読者に説明されていますから、当然ながら練習量も半端ない事になるでしょう。

ご飯大盛り(200kcal)を8杯食べても1600kcalですので、1日全体では6000kcalくらいの摂取量を目安にノルマを設定しているように見えますね。
1日5食に分ければ達成出来るかどうかの、なかなかに厳しい食トレです。

 

で、

問題は食事を提供する側の方です。

 

一般高校生男子の2人分の量を1人で平らげる訳ですから、負担も相当なもの。
ですが本当にたまたま、偶然、思いもかけず、奇跡的に、吻合の巡り合わせるがごとく、ひと回り年上の料理上手な未亡人が隣の部屋で暮らしていたなんて……!

16歳の食欲モンスター × 28歳の世話好きお姉さん

もうこの取り合わせで面白くならないはずがありませんよね。

八雲さんと大和くんの絶妙な距離感

引用:Comee.net

 

大和くんと八雲さんは年の差12歳。

片や思春期真っ盛りで、片や母性溢れまくりですから、何かの間違いが起きてもおかしくないのですが、八雲さんは未亡人であるがゆえに、高校1年生の男の子には流石に荷が重く、2人の間には絶妙な距離感が保たれています。

付かず離れずが基本のラブコメ漫画において、未亡人設定は伝家の宝刀です。

『めぞん一刻』の五代裕作は、2歳上の管理人さん・音無響子の心を受け止めるのに7年かかりましたから、少なくとも大和くんが高校生のうちには、アパートの隣人以上の仲に進展する事は無いという暗黙の了解がこの漫画にはあります。

作者もそれを承知の上なのか、八雲さんを隙だらけにして大和くんに接近させ、読者のインハイギリギリのコースを突いてくるのです。

 

いやほんと上手い設定ですよね。
年の差をこんなに効果的に使ったラブコメ漫画は他に無いですよ。

恋愛物が好きな方が読んだら絶対やきもきしますので、完璧にコントロールされた当たりそうで当たらないお姉さんからのアプローチに悶絶して欲しいと思います。

まとめ

『八雲さんは餌づけがしたい。』のお勧め紹介、いかがだったでしょうか。
現在は7巻まで発売されていますが、4巻でひとつの山場を迎え、八雲さんに餌づけされた大和くんは日に日に大きく、逞しくなっていきます。

2人の行く末が今後も気になりますね。

 

「おかわりください」って、言ってください。アパートにひとり暮らしする未亡人・八雲柊子(やくもしゅうこ)の趣味。それは隣り部屋に住む高校球児を、密かに“餌づけ”する事だった――。旦那を亡くし、大好きだった料理をする気力も失われていた日々。そんな色あせた日常の中で、ひょんな事から隣りに住むひとり暮らしの男子高校生・大和翔平(やまとしょうへい)に毎晩ご飯を振る舞う約束をしてしまった。「ご飯が4合じゃ足りない!?」「もっとご飯のおかずになるものを…!」凄まじい食欲を誇る男子高校生の胃袋を相手に、戸惑いながらも充実した毎日が幕を開ける――☆ ナイショの幸せ特盛りでお届けする、“餌づけ”ハートフルストーリー!

引用:Comee.net

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