現実が漫画を超えた! 『3月のライオン』と比べて改めてわかる藤井聡太6段の凄さとは?

現実が漫画を超えた! 『3月のライオン』と比べて改めてわかる藤井聡太6段の凄さとは?
     

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今、将棋界が大きな注目を集めています。

国民栄誉賞を受賞するほどの突出した実績を持つ大スター羽生善治や、バラエティ番組でも引っ張りだこの加藤一二三もその理由の一つですが、なんといっても中学生棋士である藤井聡太の活躍は連日ニュース番組などで話題に取り上げられ、将棋をよく知らない人でも名前は何度も耳にしたのではないでしょうか?

今回は将棋を描き、実写映画やアニメも制作された羽海野チカの『3月のライオン』と比べながら藤井聡太の漫画を超えた偉業の数々を、将棋をよく知らない方にもわかりやすく解説したいと思います。

“桐山零”と藤井聡太

『3月のライオン』の桐山零とは?

引用元:Comee.net

本作の主人公、桐山零は中学生でプロの棋士になり、将棋の世界に足を踏み入れました。
将棋の世界では奨励会と呼ばれるプロの育成機関があり、そこでプロを目指す若者たちが日々切磋琢磨しています。
この奨励会でライバルたちに勝ち抜き、3段リーグを突破して4段に昇段することで初めてプロの棋士と認められます。

漫画と現実の違い

中学生でプロの棋士になるというのはとても難しいことです。
現実でも、この厳しい奨励会を中学生の若さで突破したのは過去に5人しかおらず、加藤一二三や羽生善治など将棋のタイトルを獲得した実力トップクラスの棋士ばかりです。
本作の桐山もまた将来の名人になる存在とマスコミで注目を集めていました。
おそらく、今の藤井と同じような報道をされたかと思います。
その後17歳で5段まで昇段し、リーグ戦はC2級から始まるのですが、そこを勝ち上がり1つ昇級しC1級で戦っています。

しかし、漫画と現実を比べてみると少しばかり不思議なことがあります。
桐山が通う学校のクラスメイトは彼のことを誰も知らず、将棋を趣味で遊んでいるオタクだと思っています。
また、彼がお世話になっている川本家でも彼が棋士であることを知っている人は限られていました。
これは漫画とはいえ現実的な形で桐山や将棋を描こうとした結果かもしれませんが、今の藤井の注目ぶりを知ってしまうと、その知名度のなさに違和感があるかもしれません。

漫画を超えた藤井聡太

ちなみに藤井は現在6段であり、近いうちに7段昇格もありうると言われています。
また15歳にしてC1級に昇格しており、歴代最多連勝記録である公式戦29連勝を達成するなど、まさに漫画を超えてしまった存在だというのがお分かりいただけるのではないでしょうか?

将棋と人生を描く

本作の1話では桐山が師匠である“幸田柾近”と対局しているところから話が始まりますが、ここで師匠に勝ち恩返しを果たします。
将棋における恩返しとは、弟子が師匠に勝利することを指します。ちなみに藤井もすでに恩返しを果たしています。

ただ、桐山の場合は少しだけ事情が異なっており、両親が事故で亡くなった後に保護者として育ててくれたのは師匠である幸田でした。
その師匠と対局している最中は「一手一手まるで素手で殴っているような感触がした」と綴られています。
これは桐山が将棋の弟子になることで、父親からの愛が将棋の才能のある桐山にばかり向いてしまい、幸田家の子供達が疎外感を受けるという辛い思いをさせてしまったという自責の念からくる言葉です。

本作はもちろん将棋の対局シーンも魅力的ですが、それ以外でも多くの描写が見どころとなっています。

川本家の一家団欒の家族の暖かみ、棋士達のそれぞれの家庭事情やプライベートの悩み、そして勝負にかける思いや敗北の苦しみ……
一人一人にそれぞれのドラマがあり、そして彼ら全員が命を賭けて戦っているということを教えてくれる漫画です。
確かに現実には桐山を超えるスターが登場しましたが、人生と勝負を描く……
この点に関して言えば、漫画といえども決して現実世界に負けている作品ではないと強く思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
将棋はニュースなどで取り上げられる機会も多いものの、ちょっとルールなどが難しく、興味を持つのにハードルが高いイメージがあるかもしれません。

本作はそんな方でもわかりやすく将棋のルールや将棋界について解説を交えながら魅力的な物語が綴られています。

また、漫画でも現実にも棋士には個性豊かで魅力的な方がたくさんいます。
本作を読んだ後、現実の棋士や将棋界に注目すると面白さが何倍にもなること間違い無し!
ぜひとも手に取ってください!

 

その少年は、幼い頃すべてを失った。夢も家族も居場所も──。この物語は、そんな少年がすべてを取り戻すストーリー。その少年の職業は──やさしさ溢れるラブストーリー。

(C)羽海野チカ/白泉社(ヤングアニマル)
引用元:Comee.net

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